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【南海】精神障害者割引で徳島→関空をオトクに移動しよう

こんにちは。

難波から和歌山・関空を結ぶ私鉄の南海。2023年10/1から精神障害者割引をついに導入します。

大手私鉄の中では西鉄・近鉄に続いて3番目ですが正直ネットでは盛り上がりに欠ける…それもそのはず、条件が厳しすぎて実用性がなさそうだからです。

本当に実用性はないのか?を徹底的に解説します。

南海電車単体では役立たず

南海公式サイトに記載されている割引条件がこちら。

営業キロ程101キロ以上であることが割引条件ですが、例えば難波→和歌山市間の営業キロは64.2キロ。他の主要区間も営業キロ101kmを超えるものはなく、実用性は皆無です。*1

フェリーも使えば割引が使える

ところで南海は和歌山港→徳島港を結ぶ南海フェリーも経営しています。この南海フェリー、営業キロは61キロですがなんと南海電車と営業キロが通算されます。南海フェリーを使った場合に営業キロが101km*2以上になる主な区間は

  • 徳島⇔関空
  • 徳島⇔なんば

この2つ。移動需要は十分にありそうですね。

徳島→関空

徳島には徳島空港もありますが、国内便は羽田便と福岡便しかありません。また高松空港に行くには不便です。その為か徳島駅→関空には直行バスも出ています。

南海フェリー+和歌山港→関空では営業キロが100kmを超えるので、精神障害者割引を発動できます。そこで精神障害者割引を前提に運賃計算をしました。*3

見るとわかる通り、障害者割引を前提にすると、南海電鉄+南海フェリー+徳島市営バスの料金が圧倒的に安い!!1850円は完全な価格破壊です。

一方で乗り換え回数(3回)と移動時間(約4時間)を考えると利便性はイマイチ…

ただ1850円で徳島駅から関空に行けるなら、徳島空港→羽田→新千歳といった乗り継ぎではなく、関空までフェリーと南海電鉄で行ってそこから新千歳に行く…といった使い方がかなり現実味を帯びてきます。特に乗継割引と障害者割引は併用できないことを考えると、関空まで行くことで飛行機の乗継を減らすのは多くの場合コスト的に有利です。

徳島→難波

最も需要が大きな区間ですが、高速バスも概ね30分に1本ペースでの運行と極めて本数が多い区間です。通常価格でも3800円で乗れますし、早割(7日前までに購入)で3000円前後で買えます。

精神障害者割引を前提に徳島駅→難波を南海で移動すると1850円とコスト面で見ればオトクですが、片道4時間半まで延びます。精神障害者が1人で移動するなら一考の価値ありですが、介助者込みで考えるとコスパはかなり落ちます。

最終目的地が難波以南の駅、例えば堺や天下茶屋、岸和田であれば実用性が高まります。*4

割引ハードルは高いが…

2023年の10月から始まる南海の精神障害者割引ですが、その割引のハードルはかなり高いです。無条件に割引かれる西鉄や、近鉄特急もあり割引発動の機会が多い近鉄とは大違いですね。

www.psycheng.com

ですが精神障害者手帳の1級でなければ割引を適用しない京王や京急と比較すれば、はるかにマシと言えます。

これ以上の割引拡大は現状期待できませんが、できる範囲で南海を使うことで、コストを払ってくれた南海と健常者のお客さんに貢献したいものですね。

*1:101キロを超える主な区間は和歌山市→高野山(121キロ)くらいですが、この区間はJR和歌山線を経由した方が早着できることも多いです。

*2:1km以下は切り上げされます

*3:南海電車・フェリーともに2023年10月1日以降の値上げを反映しています。また、高速バスについては往復割引等は考慮していません。

*4:特急停車駅で徳島港からの営業キロが101kmを超えるのは泉佐野以北です。