こんにちは。
以前この記事で紹介した「東京駅→成田空港」間の直行バス。障害者割引を前提にすれば成田空港第3ターミナルまで最速・最安の交通手段でありコスパは高いです。
今回は2023年5月下旬の平日にこのバスに乗ったので、その実用性と第3ターミナルのユニバーサルサービスを当事者目線で解説します。
今回紹介するのは、JRバス関東などが運行するこちらの路線です。東京空港交通が運営するエアポートリムジンとは異なります。
他の交通機関との比較
詳細はこちらの図の通りです。
ポイントは、障害者手帳*1があれば本人+介護者が650円/人で乗れること。
高コスパながら乗車体験記が少なかったため実際に乗った私が体験談を作りました。
体験談
今回はよくある質問にお答えする形でこのバスの特徴を解説します。
乗車場所(東京駅)はどこ?
東京駅の八重洲南口ほぼ目の前のここです。激安系高速バスが使う鍛治橋駐車場と異なり東京駅からのアクセスも◎。今回は7番乗り場からの乗車でした。
確実に乗れる?
2023年5月現在、事前予約はできません。その為、発車時刻ギリギリに来ても狙った便に乗車できない可能性があります。私は月曜日の6:20成田空港行きの便に乗りましたが、発車時点で満席、かつ10人程度の積み残しがありました。
発車7〜8分前の時点では上の写真通りの混雑(中の乗車率は50%程度)だったので、数分前に来れば多分大丈夫ですが、余裕を持って一本前に来るのがオススメ。 10分から20分に1本の高頻度運行なので、ギリギリのバスでなければ一本逃してもなんとかなるはず。
Q2.決済方法は?
現金もしくはSuica等のICカードで、クレカや〇〇Payは利用不可。
きっぷ売り場は時間により数分の待ち時間がある為、ICカードに事前チャージしておくことをお勧めします。
遅延はするの?
公式サイトでのダイヤと私が乗った便の所要時間を表にしました。若干の渋滞があってもダイヤよりも早着したので、ある程度の余裕時分は設定されています。
ダイヤ | 実際 | |
---|---|---|
第3ターミナル | 62分 | 59分 |
第2ターミナル | 65分 | 62分 |
第1ターミナル | 70分 | 64分 |
ただし、通勤ラッシュより少し早い時間の成田空港行き便でも渋滞があったため、20〜30分程度の遅延は想定すべき。特に混雑が見込まれるお盆やGW・年末年始に空港に向かう便はオススメできません。
Q4.席の快適度は?
JR在来線以上成田エクスプレス未満といったところです。
4席×11列の普通の高速バスで、座席は決してフカフカではありません。また、人気の窓側座席は発車10分程度前には埋まっていたので、基本的には隣に人がいるものと思った方が良いです。
なお、私が乗車した際に補助席の使用はなかったため、右にも左にも人がいる…ことはありませんでした。
多少の積み残しなら補助席は使用しないようですが、混雑状況により補助席が使われる可能性もあるそうです。
トイレは?
トイレ付き車両での運行が明記されています。ただし、補助席が使用されるとバス最後方のトイレには行けなくなる為、あまり期待しない方が良いでしょう。*2私が乗車したバスのトイレはこのように洋式でしたが、決して広くはありません。
オストメイトとウォシュレットも非対応。「トイレはない」と考えた方が無難です。
充電について
公式サイトには何も書かれていませんが、通路側・窓側ともにUSB-TypeA 2Aのコンセント1基がありました。
急速充電はできませんが、スマホのバッテリーを維持しつつバス車内で使う…くらいは可能です。
バス内での食事は可能?
明確に禁止はされていませんが、ほぼ確実に隣に人がいるので避けるのが無難。ドリンクホルダーもないため、ペットボトルから水を飲むくらいしかできません。
第3ターミナルの設備
第1・第2ターミナルと比べればイマイチですが、最低限の設備はあります。
バスの不便はフードコートで解決
第3ターミナルには24H営業のローソンがあり、値段も空港外のローソンと同じです。また空港割増価格ではありますが、450円から牛丼が食べられる松屋もあります。
このフードコートには、急速充電可能なACコンセントが多数あります。本格的な充電は空港でしましょう。*3
トイレもこのフードコートに隣接しており、身障者用・一般用ともに広いです。車いすユーザでも安心して使用できます。
カームダウンスペースあり!!
精神障害者に嬉しいのがカームダウン・クールダウンスペース。第1〜第3ターミナルの制限エリアにあります*4。第3ターミナルの場合、161-175搭乗口に向かう途中の通路にあります。基本的に常時人通りの少ないエリアでプライバシーも◎です。
写真のように顔を隠すのれんもある為、使用時も安心です。
ただし、搭乗口から飛行機に向かうために階段やバスが必須ですが、ここはバリアフリー化されていません。階段移動が必須なので、不安な方はお乗りの航空会社に事前連絡しましょう。
まとめ
東京駅からのアクセスでは最安かつ最速アクセスであり、実用性は高いです。また、多少の余裕時分込みのダイヤだったのも魅力。
ただし、鉄道にはない「積み残し」や「高頻度の遅延」というデメリットがあります。JRの在来線も1時間に1本以上のペースで東京駅→成田空港直行便があります*5。また、さらに安くしたいなら日暮里駅で京成本線に乗り換える手段もあります。
代替手段を考えると、1300円の正規運賃なら私は鉄道使うかな……。本記事が参考になれば幸いです。