こんにちは。
このブログでは心理学を活かした仕事への就職法についていろいろと書いてきましたが、何度か「やっぱり院卒がメイン」と書きました。
私がTwitterでアンケートをした結果が示すように、心理職=ほぼ大学院卒が必須な状況になっています。
それでも学部卒で就職したい、早めにお金が欲しい人もいるはず。私自身も経済的安定を重視して学部卒で民間企業で心理学の知見を活かした研究開発職につきました。
今回は、学部卒で心理職*1に採用された私の目線で、すべきことを書いてみます。
心理学→企業就職の一般的な話を知りたい!という人はまずはこちらを読んでください。
学部卒を取る会社/自治体を選ぶ
上のグラフでも見せたように、学部卒での心理職はかなり少ないです。しかし、学部卒でも普通に採用してくれる組織もあります。例えば次のようなところです。
- 民間企業の心理学を活かしたR&D
- 調査会社の質問紙を作る部署
- 国家公務員
- 公認心理師Bルートの対象施設*2
まず民間企業のR&Dは院卒以上がほとんどですが、学部卒でも企業とのつながりがあれば採用されます。</p >マクロミルやインテージなどの調査会社です。質問紙を作る部署ならば心理学の知見をかなり生かすことができます。院卒の比率は民間企業にしては高いですが、私が知る範囲では学部卒の方がまだ多いです。
そして一番重要なのが、「Bルート」の対象施設への就職。Bルートは学部卒*3+指定施設*4での一定の実務経験により公認心理師の受験資格を得ることができます。
指定施設は少年院や家庭裁判所といった国の施設だけでなく、国指定の病院や社会福祉法人もあります。
例えばこちらのメンタルクリニックなら週3日勤務で時給1300円。また院内でのケース検討会などもあるようです。
待遇はアルバイト+αですがお金を貰いながら勉強できますし、将来の志望領域に近い経験を積めます。
修士号にこだわらないなら、むしろBルートの方がいいかもしれません。
アルバイトやインターンで心理学に関係する経験を積み重ねる
心理学に関係する実務を学生時代から積むことの重要性は就職時の学歴に関係なく同じです。そのことはこの記事でも解説してきました。
しかし、就活を考えるなら3年しかない学部生は意識的に経験を積むことが必要です< /p>
とはいえ学部生でカウンセリングの実務を積むことはほぼ不可能です。そこで、給料がもらえるアルバイトの中で心理学に関係する領域で実務経験を詰める積めるものは例えば以下のものがあります。
- 発達障害児専門の塾の講師
- マーケティングリサーチを行う企業での質問紙作成補助
- 大学の研究室(心理学や精神医学)の研究補助アルバイト
最初の2つは東京や大阪のような大都市にしかないかもしれませんが、研究補助アルバイトは学内ですし、研究の一端を垣間見ることができるかもしれません。
次に給料が出ない実習やボランティア活動を紹介しておきます。いずれも国の組織に関係しているものです。
- BBS会
- 法務省・人間科学系インターン/家庭裁判所調査官のインターン
このうち、BBS会は様々な問題を抱える少年たちの遊び相手となりながら彼らの成長を見守るものです。基本的には少年院に収容されなかった、あるいは出院後の少年たちが相手になると思います。
そのほか法務省・人間科学系インターンがあります。私自身も参加しましたが、行かないとわからない少年院の現状も多く学びがありました。
詳しいことはこの記事を読んでみてくださいね。
ここまで5種類の経験を紹介しましたが、探せば様々な領域の経験を積むチャンスがあります。将来進みたい進路に向けて早いうちから経験を積むことは、学部卒の場合特に大事です。
大学の授業を大事にする
私のような、民間企業で心理学の研究開発をする人はまだまだごく一部。多くの場合は公務員心理職を目指すはずです。それなら心理学の筆記試験を合格する必要があります。
ライバルとなる大学院生は2年以上「心理職として採用される」ことを目標に勉強しています。その差を埋めるために学部の1/2年生のうちから予習復習をして準備しておくことが大事です。
心理学の勉強が足りず民間企業しか受けられなかった私としては、本当に早いうちからの勉強は大事だと何度でも言っておきます。
まとめ
最初に書いた通り、心理職として採用されるためにはほぼ修士号は必須です。しかし心理学を「活かして」働けるならOKであったり、最初の数年間は給料が安くても良いならば学部卒でもチャンス多くはあります。
私自身も学部卒で心理職(というよりも実際は心理学を活かしたR&Dですが)として働けて良かったです。
ですので、学部卒だから、大学院に行けないから…ということで目標を諦めず可能性を模索してもらえれば幸いです。応援しています。