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大学院進学と就活の並行方法(3年春からの早めの準備が大事)

こんにちは。

大学3年生になると、大学院に進むか学部卒で就職するか..特に理系の人なら悩むのではないでしょうか。

ネットでは「就活と院試は並行可能だから大丈夫」とありますが、就活・院試の対策を両立する方法を具体的に解説したサイトはほぼありません。
 

信憑性がないので、実際に並行して進めた私が22卒の現状を踏まえ解説します。

この記事は心理学(実験系)出身の私の体験をもとに書いていますが、文理関係なく参考になるはずです。

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私自身は学部卒就活と院試を並行した結果、学部卒就職したので院試については参考にならないかもしれません…


心理学を生かした就職活動の全体像をつかみたい方はまずこちらの記事をどうぞ!

 

決断の基準を決める

どっちつかずで就活・院試をすると、卒業したが行き先がない、という最悪のパターンになりえます。それを避けるため、学部卒就職か院進一方に絞るタイミングを最初に決めておくべきです。

私の場合、心理学の研究開発ができる大企業を10社受け、全滅したら院進すると3年冬に決めていました。最終的に実力以上の企業に入れたのも、覚悟をもって就活したからだと思います。
 

スケジュール(私の体験含む)

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上の表に大学の勉強と研究、就活、院試関連のスケジュールをまとめました。必要最低限の内容に絞りましたが、それでもやることが多いです。

表を見ればわかりますが、3年生のうちにインターンで企業を知りつつ研究室訪問で進学先を絞り込み、4年生になったら企業の本選考と院試の出願/受験を受ける必要があります。

間を縫って研究室訪問やTOEICなどの自分ですべきことをするタイミングを設定しました。就活/院試対策の進め方は人次第ですが、最初に知っておくべき注意点があります。

就活の方がスケジュールが早く、好待遇の企業は4年GW明けにはほぼ残らない

基本的には就活が先、院試が後のスケジューリングです。というのも、好待遇の企業ほど早く採用を終えることが多いからです。そんな企業は、3年生6月のインターン選考から始まり、4年生のGW前にはほぼ選考が終わります。

就活のピークが終わった4年生の6月以降に院試の出願があるため、就活は4年生の春まで、院試は4年の春から夏に受けることになります。

研究室訪問に適した時期は、自分自身も忙しい

院試を受けるには、研究室の教員と事前面談を行い出願の許可を得る必要があります。*1。面談自体はオンラインでもOKな先生もいますが、顔を合わせて話さないと研究室の雰囲気はわかりません。

しかし、学部生にとって時間のとりやすい長期休み(8~9月、2~3月)は学会や就活で院生・教員とも研究室にいないことが多いです。そこで、授業のある期間中に就活と両立しながら研究室訪問をして、研究室とのマッチングを確かめる必要があります。

院試/就活ともにTOEICが必要

就活のエントリーにせよ、院試の出願にせよ最近ではTOEICのスコアが求められます。
そして就活/院試ともにTOEICの基準点は昔より上がっていて、筆記試験の負担が軽い東工大の学際系大学院では800点以上が求められることも。

ES/出願に間に合う試験日で考えると、ほとんど3年生、できれば3年時1月のTOEICで点数を揃えることが必要です。

戦略

きちんと戦略を立てて進めることが大事。要点をタイトルにしたのでそこだけでも読んでください。

 

TOEIC/学部の単位取得は前倒しで進める

就活・院試において自分の都合でできることは少ないです。おそらく学部の単位取得とTOEICのスコアアップくらいでしょう。

単位取得については、文系なら他学部履修*2なども活用すれば、3年の後期でほぼ卒業を決めることもできます。

就活・院試の両方で必要なTOEICは3年の10月・1月の時点で目標点を超えられるように準備するのが大事です。
 

単位・TOEICの点数が足りないと研究室訪問やインターンに行く時間がありません。逆に時間があれば就活はある程度なんとかなります。 

就活のついでに研究室訪問をする

以前ほど就活で都内・大阪市内に行く必要は減りました。しかしそれでも対面でのインターンや面接は行われています。

秋のインターンや春の本選考の時期であれば大学教員も比較的研究室にいます。そういったタイミングで研究室訪問を済ませ出願許可を得ておくこと、院生と話をして研究室との相性を掴んでおくことが必要です。後になって「やっぱり出願しない」はできますが逆はできませんから。

個別に研究室訪問するのが難しい場合、自分の分野の大規模な学会に参加するのもおススメ。学会発表を回る中で興味のある分野を明確にできますし、運が良ければ進学を考えている研究室の学生や教員とも接触できます。

本当に行きたい企業だけに絞り込んで受験する

インターンにせよ本選考にせよ、企業の選考対策にはある程度の時間がかかります。就活との両立を考えると、本選考で受けられるのは多くて10社くらいでしょうか。

そこで、「ダメなら進学すればいいや」と割り切って、行きたい会社だけに絞り込みましょう。実力は気にせず企業に絞って受けることが大事です。私自身も学部卒でながら一部BtC上場メーカーの技術職ばかり受けていました。
 

就活と院試対策両方に役立つ勉強をして、負担を軽くする

大学院進学後に公務員(国家総合職)を考えているのであれば、学部生の内に試験だけでも受けることをおススメします。心理学なら人間科学区分、工学系なら工学区分と言った区分であれば、就活を進めつつ院試対策にも役立てることができます。

また、最近の院試では英語の個別試験ではなくTOEFLなどの外部試験で代用する大学院の方が多いです*3。東大・京大でもTOEICを外部試験のスコアとして受け入れる研究科が多いため、なるべくそういう大学院を選び、早期にTOEICを受けることが院試・就活の両立に繋がります。

 

冬院試で受験可能かは把握しておく

大学院によっては卒業直前の冬に院試を受けられるところもあり、文系なら地方の旧帝大クラスでも冬院試を実施しているところも多くあります。そのため、自分が行ってもいいと考える大学院で冬院試を実施するかどうか?は調べておくと良いでしょう。


私自身も、出身校の先輩で冬院試を受ける人が多くいたため4年生の春まで就活に集中できました。

 

 注意

心理学における臨床心理学のように、人気の研究分野は冬院試だと受けられないことも。分野ごとの傾向は要確認です。

まとめ

院試と就活を同時に進めるのは大変ですが、早め早めの準備があればなんとか両立できます。

親や大学の教員ともきちんと相談をしながら、自分なりの戦略で就活と院試を乗り切っていただければと思います。

*1:京大の情報学研究科のような例外もあります

*2:文系の場合、卒業に必要な128単位の内10単位まで卒業要件になることも

*3:特に理系や学際系