こんにちは。
大学3年生の秋ごろになると,進学するのか学部卒で就職するかを強制的に考えることになります。
で,私含めて多くの人は「就活と院試は並行可能だから大丈夫」などと言うのですが,具体的にどうやればいいのかはブログ等見てもなかなか書いていません...
どういう根拠で大丈夫って言ってるんだ!
ということで実際に並行して進めた私が書きます。
心理学を生かした就職活動の全体像をつかみたい方はまずこちらの記事をどうぞ!
両立せざるを得ない理由と学部卒就活の目的を明確にする
そもそもなぜ院試と学部就活を並行で進める必要があるのでしょう?
いろいろ理由はあると思いますが私の場合は次のような感じでした。
- 心理学関連の研究を深めたい
- 基礎研究よりも基礎を生かした製品開発や社会実装に関心があった
- 就活がオリンピック後になれば就職氷河期になりそう。自分の能力で就職できるとは思えない。
という事情から就活と院試(大学院進学)のどちらを選ぶかとても悩みました。最終的には就活と院試を並行して対策せざるを得なくなりました。
まずは大学院(修士)卒ではなく学部卒で就活を行う場合の目標を明確にしてみました。
本気で内定をねらう
→本命として絞る企業職種に学部卒で採用されたならさっさと入りましょう。売り手市場である21卒であれば,通常では修士以上しか採用しない企業が学部卒にも門戸を開くケースがあります。
院生を採用する業界との相性を探る
→現実問題として、文系院卒を採用する・
詳しくはこちらをどうぞ
私が受けた中で文系院卒を比較的採用する業界といえばコンサル・Si
あとは受けてはいませんが文系院卒といえばニトリでしょうか..
おすすめスケジュール(私の体験含む)
学部3年の春まで
他学部履修などを活用して少しでも多くの卒業要件単位を取得しましょう。他学部の単位制度は調べないとわかりませんが,大学によっては20単位(10コマ分)前倒しで単位取得が可能です。
夏(3年7~9月)
企業・大学院ともにいろいろなチャンスを活用して訪問していきましょう。この段階ではきちんと絞り込む!というよりも関心のある業界,研究分野を探すのが目的です。私の場合,なんとなく興味がある業界でも十分と考えいろいろな業界を回りました。
就職対策は長期インターン2社、短期インターン3社参加を目的にインターン
院試対策としては日本心理学会をはじめ,自分の分野の大規模な学会に参加しましょう。学会発表を回る中で興味のある分野を明確にするといいでしょう。可能ならば進学を考えている研究室の学生や教員とも接触したいところです。
また、就活をするのであれば実績をアピールできる実績を積む最後のチャンスです。アルバイトなどを活用して経験を積んでいきましょう。お勧めできそうなアルバイトや経験はこちらに書いておきました。
秋(3年10~11月)
夏に回れなかった業界、研究分野を回りましょう。1,2社で良いのでインターンに参加しておくと,早期に業界を絞り込むことができます。
特に地方の大学に在学している場合に当てはまりますが,インターンの移動のついでに研究室訪問を2研究室以上周るようにすれば,交通費を節約しつつ院試対策ができます。*2
研究室訪問のやり方はこちらのページを参考にしてください。
また3年生のこの時期のうちに卒業要件の確認をしておきましょうね...
院試の時期を把握する
そして,秋のうちにやっておきたい一番重要なことがあります。それは院試一本に絞るタイムリミットを決めることです。
院試の出願締め切りは想像以上に早く、東大の教育学研究科のように6月半ばにしている大学も少なからずあります。またNAISTのように出願が早い大学は5月に出願締め切りを迎える大学も。
冬(12月から2月)
12~1月までは,比較的勉強に集中できる期間です。一部企業が選考を始めていますが,進学を考えるならばそれらは後回しにしてもよいでしょう*3。
研究室配属が早い大学なら,この時期に学会発表目指して実験や調査を行うといいでしょう。
外資系などで本気で行きたい!と思える企業があるなら早期選考を受けても良いでしょう。進学前提でも本選考を受けるのは大事です。
2月になり春休みが始まれば、外部の大学院を受ける場合,受験対策を始める必要があります。
志望の研究室を絞り込み3-5研究室に絞り、心理学概論や数学などどこの大学でも使う科目から手を付けていきましょう。
春(3年2月~4年4月)
学部卒で入社したいと思える企業10社程度に絞って受けました。できればGWに
私の場合,全滅したら進学すればいいやと考えてNTT研究所や鉄道総研の研究職、理研の総合職といった修士以上をメインにする企業でも積極的に受けていきました。絶対に今年で就職を決めないといけない状況なら絶対エントリーできなかったですね。
本選考のタイミングで研究室訪問を行い相性を再確認、交通費も浮かせつつ併願(冬院試でも受験可能な大学院)先を探していきましょう。
私の場合最低限の業績を付け加えるため.本選考直前のタイミングで学会発表の予定を入れました。大きな効果があったかは疑問ですが,多少は効果があった気がします。(発表
出願締め切りに注意したうえで、早めに出願していきましょう。私も受験はしなかったもののNAISTなど一部の大学は出願しました。
ちなみに、心理系の大学院進学を目指すならとりあえず国家公務員総合職(人間科学区分)は受けるのをおすすめします。多くの大学の院試範囲と重複していますし,修士取得後の就活が楽になります*5。
受験に合格することを意識した研究室選びの基準
内部進学する場合は問題ないですが、外部の大学院を受ける場合それ相応の準備が必要になります。ただ現実にはまともに準備している時間がないのがほとんど。ということでなるべく少ない負担で院試に合格するために、どういう基準で研究室を選ぶべきなのか?を考えてみたいと思います。
専門の心理学科目だけで受験可能な大学院を選ぶ
院試に避ける勉強時間が短いので,なるべく科目が少ない大学院を選びましょう。
また大学院しかないNAIST*6やJAISTはTOEICと面接試験のみで受
TOEICで受験できる大学院を選ぶ
就活と両立するため、TOEICで受験できる大学院がおススメ。TOEFLや個別の英語筆記に比べて英語対策にかける時間を減らすことができます。
もちろん市販の参考書もTOEFLに比べて多いのも魅力です。
情報系・学際系の大学院ではほとんどTOEICでの受験が可能となっており,私には負担が小さかったです。*7
冬院試で受験可能か?
年度にもよりますが、就活が終わってから夏院試の対策を行うのは正直時間がないです。私もそれなりに苦戦を強いられました。ということで最初から冬院試があることを明記している大学院は非常におススメできます。
臨床系の研究室は例年人気なため、大学院全体では冬院試を行うが臨床系は夏院試のみ出願可能となっているケースを見たことがあるので臨床心理学の研究室を目指している方は要注意。
一方で内部進学の場合は、就活に一区切りついた6月からでも十分間に合っている方が多いです。*8
まとめ
院試と就活を同時に進めるのは大変ですが、早め早めの準備があればなんとか両立できるはずです。少しでも参考になれば幸いです。