こんにちは。
iPadでプログラミングはしたいけど、PCと違ってやりにくい…と考えていませんか?
実は、iPadでもPC並みに、場合によってはPCよりも有利にプログラミングをすることが可能です。そこで今回はiPadでプログラミングをするためのツールとしてMATLAB Mobileを例に解説します。
iPadにプログラミングが向かない理由
コンピュータで大事な、OSとアプリがPC*1とは違うからです。
OSとは、PCでいえばWindowsやMacのことです。スマホやタブレットの場合、限られた処理能力でも動くように機能を絞った軽量なOSが使われています。従って普通はPCと同じ開発環境を導入できません*2。
次にアプリです。App Storeでインストールするアレのことです。OSがそもそも違うため、同じ名前のアプリでもPCとiPadで機能やUIが違います。
Matlab-Matlab mobile
MATLABはプログラミング言語/開発環境の1つです、行列計算を行列としてそのまま扱えること、Mathworks社による充実したサポートがあることから大学の理工学部や企業で積極的に使われています。しかし、
- ライセンス料が毎年1万円以上かかる
- 参考書がプログラミング経験者向けのものが多い
ことから個人や研究費の少ない心理系のラボで使うのは難しいのが実情。
Rにおけるこの本のようにプログラミング初学者向けの本が少ないのは習得しにくさを引き上げています。
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Matlab Mobile
Matlab MobileはiPadやスマホでMatlabを使うためのアプリです。オンライン環境が必須ですが無料でも使える*3のが大きなメリット。
- 自作関数の呼び出し
- グラフの作成と描画
は当然できます。
MATLAB Mobileで描いたグラフがこちら。無料でこのレベルまで綺麗になります。
グラフの描画機能を活用すればこんな絵も描けます!
さらに、iPadやスマホで書き出した画像の解析や、MATLAB Driveに保存したファイルをiPad上で実行することもできます。
ただし、
- Simulink
- App Designer
さらに、MATLAB公式は言っていませんが、関数の中でもGUIを用いてやり取りするものは基本的に使えません。
- GUIでリストを表示する
- 確認用のダイアログボックスを出す

このような機能制限はありますが、MATLAB初心者が関数の使い方を学習するには十分すぎる機能があります。
ただし、処理速度はPCに比べて明らかに遅いです。デスクトップPCで0.1秒でできる処理に5秒くらいかかることも。実際、この記事内のグラフ画像は処理に5秒かかっています。
使い方
使い方は簡単です。まずApp storeからMATLAB Mobileを検索してインストールしましょう。続いてMathworksアカウントを登録します。
インストール後は普通のMATLABと同様に使うことができます。ただし、Simulinkなどの機能がないため画面は以下の通りシンプルです。
- コードを書くためのファイルを選ぶ
- コードを書く
- コードの実行
本当にこれだけ。関数の使い方などのチュートリアルはMathworks社公式サイトに全て書かれています。この文章を読みながらソフトを動かしてみるといいのではないでしょうか。
まとめ
iPadでもMATLAB Mobileなら無料でプログラミングができます。心理学専攻の人でも理系就職するとかなりの確率で使う為、学生のうちに使えると入社後に楽です。
是非使ってみてくださいね。