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【手軽なのにオトク】JRの株主優待のメリットを解説

こんにちは。

飛行機と並ぶ長距離移動の手段といえばJR各社が運行する新幹線。このうちJR東日本•JR東海•JR西日本•JR九州の4社は株式を上場しており、株主優待券が存在します。

収入に限りはあるけど旅行はしたい!という方にとって、実はこの株主優待は超有用です。そこで今回はこの株主優待について徹底解説します。

JRでは精神障害者割引がないので、新幹線をよく使う精神障害者の方は特に必見です。

具体的な株主優待の活用方法はこちらの記事をどうぞ。

www.psycheng.com

前提-乗車券と特急券の違い-

JR(特に新幹線)に乗る際に支払うお金は、運賃(乗車券)と料金(特急券)の2つからなっています。

新幹線に乗る場合、改札には2枚きっぷを入れる(ことが多い)ですが、これは「運賃と特急券それぞれできっぷが作られている」からです。

JRの株主優待を考える際には、通常のきっぷは「運賃(乗車券)と料金(特急券)の2種類が必要」ということが大きな意味を持ちます。

株主優待の概要

JR東日本•東海•西日本3社の株主優待の概要がこちら。JR東海のみ、同時に2枚まで使うことができます。

JR東日本で4割、西日本で5割引とうまく使えば株主優待は非常にオトクですね。

株主優待のメリット

株主優待はあくまで通常の「運賃+料金」からなるきっぷを割引価格で購入するもの。飛行機で言えばANAの障害者割引と基本的な考え方は同じです。通常のきっぷと同等の扱いだからこそのメリットがあります。

当日に買えて自由席も安い

JR東日本のえきねっとトクだ値のように、新幹線を3割引!といったきっぷ(最近はチケットレスもあるけど)は数多くありますが、これらのほとんどが指定席です。

必ず座れるというメリットがある一方で、

  • のぞみやはやぶさに乗れない*1
  • 前日までの購入が必要
  • キャンセル•変更一切不可
  • 乗り遅れても自由席に乗れない
  • お盆•年末年始•GWは対象外

などのデメリットがあります。一方で株主優待は自由席でも当日でも、年末年始でも利用可能。乗車する日さえ決めておけばどの新幹線•特急に乗るかは当日決めることができます。

みどりの窓口できっぷが買える

JR各社は多くのオトクなきっぷを発売していますが、最近は「ネット予約限定」のものが増えてきました

このネット予約ですが、障害者に対するユニバーサルデザインやわかりやすさの面では正直イマイチ。きっぷをオトクに買うという観点ではオトクなきっぷを比較したり、色々な制限を理解したりとそれなりのリテラシーを求められます。

一方で株主優待はみどりの窓口(JR東海はJR全線きっぷ売り場)に対応。株主優待券を持参して目的地を駅員に伝えれば良さげなきっぷを見繕ってくれます。繁忙期は待たされますが、必要なきっぷを確実に購入できます。

なお、みどりの窓口以外でも「みどりの券売機プラス」やe5489(JR西日本)/えきねっと(JR東日本)といったネット予約も可能です。自分で買える人はこちらがおすすめ。

株主優待はどこでも買える

東京駅や大阪駅などのターミナル駅近くの金券ショップであれば、ほぼ確実にJR東日本•東海•西日本の株主優待券はあります。旅行当日に株主優待を買いそのままきっぷもオトクに買える気楽さは魅力です。

なお、個人的にはフリマサイトの「ラクマ」で事前購入するのがオススメ。金券ショップの15~20%、場合によっては30%引きで買える上にクレジットカードのポイントももらえます。

注意
メルカリは金券出品が禁止されているので使えません。

損益分岐点は1万円前後

株主優待券は別途購入が必要ですが、運賃•料金どちらも割り引いてくれるので、新幹線に乗るような長距離であれば普通のきっぷより安く買えることも多いです。具体例を見てみましょう。全て起点となる駅から乗り換えなしで移動する場合で、原則として自由席を使っています。

まずはJR東日本です。起点を東京駅として株主優待を4000円で購入する前提で計算しています。新青森のみ全車指定席のはやぶさ利用です。

そしてJR西日本です。起点は大阪駅(新大阪駅)として株主優待を5000円で購入する前提です。

金沢•広島は株主優待を4500円以下で買えればオトク。

そしてJR東海。起点は東京駅として株主優待を2枚合計2400円で購入する前提です。

京都•新大阪であれば株主優待を割高で買っても株主優待の方が安いですね。名古屋だと全車指定席化された最繁忙期ののぞみでも、株主優待のメリットはありません。

距離にして350km、運賃と特急券込みで合計1万円を超えれば通常のきっぷより株主優待の方が有利なことが多いです。

デメリット

当日にも買えて安い株主優待ですが、JRの特定の会社に紐づいているからこそのデメリットもあります。

会社をまたぐきっぷは買えない

普通の「きっぷ」であれば、JR他社に直通するきっぷ(乗車券と特急券)を通しで買うことができます。

ですが、株主優待はあくまでJRの特定の会社に紐づいていますので、JR東海の株主優待であれば東京から新大阪まで、JR西日本であれば新大阪から広島までしか買えません。会社をまたぐと運賃•特急券の計算が打ち切られるので、普通にきっぷを買った方が安いことが多いです。

他社の窓口では対応不可

普通のきっぷであれば、JR他社のきっぷもみどりの窓口や指定席券売機で買えます。例えば、東京から仙台までのきっぷを大阪駅(JR西日本)のみどりの窓口で買えます。

株主優待の場合、持っている株主優待券の会社以外の窓口では対応できません。購入•変更•払い戻し全てを株主優待券を発行している会社の窓口/券売機で行う必要があります。

JR東海では窓口でしか買えない

JR東日本•西日本と異なり、JR東海では株主優待を使ってのネット予約ができず通常の指定席券売機でも購入できません。

  • JR全線きっぷ売り場
  • サポートつき指定席券売機
  • JR東海ツアーズ

この3つの有人窓口に行く必要があります。

株主優待はその制度上当日にきっぷを購入することが多いので、当日駅に行ったけど待ち時間が長くて狙った新幹線に乗れなかった!ことが起こりやすいです。

一括購入が必須

旅行の仕方によっては、「特急に乗るかはわからないから、絶対に使う乗車券だけ先に買おう」ということがありえます。

ただし、株主優待の場合、きっぷ(乗車券だけでなく特急券も)は一括購入が必須。後からこの区間の特急券を買い足したい!と思ってももう株主優待価格では買えません。

まとめ-自由度と安さの両立に価値あり

ネットや金券ショップでも取扱の多いJRの株主優待ですが、高い自由度とソコソコの安さを両立しているのが魅力。

次の旅行に向けて、今のうちに株主優待を買ってみてはいかがでしょうか。

*1:最速達列車は早割対象外になっていることが多い