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【医療アドヒアランス】薬を飲めないと手帳の級が上がる?

こんにちは

突然ですが皆さん、「医療アドヒアランス」って聞いたことありますか?医師や薬剤師は聞いたことあると思いますが、我々当事者やその家族はあまり知らない言葉だと思います。

今回は医療アドヒアランスとその重要性を解説していきますね。

医療アドヒアランスの重要性

一般に医療の世界では、患者が治療方針の決定に賛同し積極的に治療を受けることを指しています。

わかりやすい例を挙げると…

  • 患者自身が薬の効果と副作用を納得している
  • 約束通りにきちんと薬を飲む

この医療アドヒアランスが低下すると、薬の十分な効果が得られなかったりします。

推測ですが、患者の自己判断で薬を止めることに医療従事者が厳しいのはこのあたりが関係しているのかと…

医療アドヒアランスは医療従事者側が使う言葉ですが、実は当事者側から見ても重要なんです。それが…

医療アドヒアランスは手帳の等級に反映

服薬も大事な日常生活の一つ。障害者手帳の判定基準を見ると、適切な服薬に関する項目があります。これは2級の基準ですが、3級の基準でも薬を飲めない=日常生活に支障ありという考え方があります。*1

等級アップはメリットばかりではない為、薬はできるだけ飲んだ方が良いわけです*2

どうやって上げるの?

実は私自身、小学校の頃親から薬を飲まされていました。が、なぜ薬を飲まないといけないのかは説明されず…その結果薬の飲み忘れも多く効きが悪かったです。

そこで今回は、医療アドヒアランスを高める方法を個人の経験と必要に応じて研究を引用しながら書いていきます。

くすりのしおりを読む

薬を飲む際の副作用や飲み方を一般人向けにわかりやすく説明してくれている「くすりのしおり」。これを読んで飲み方の知識を最低限つけてから医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。

何も言わなければ第一選択薬から試すことになります*3が、日常生活で変えたくないことを伝えれば薬を変えてくれることもあります。

薬の副作用を記録する

個人の経験上も研究上も副作用が強い薬は飲み忘れやすくなります。飲み忘れを防止すること、別の薬を検討しやすくするために知覚した薬の副作用を記録しておくことがオススメです。日本では精神科医と話せる時間が限られている為、副作用を言い忘れないようにしましょう。

大人の場合は本人が記録し、子供の場合は親が本人に典型的な副作用の有無を定期的に尋ねると良いでしょう。私の子供時代精神科に行っても副作用のことを忘れていたので…

医療保険や福祉制度を活用する

精神科の薬はとにかく高いです。コンサータなんか1日あたり薬価だけで410円もします*4。私自身も「金がないから高い薬は飲みたくない…」と思っていますし、研究の中でも医療費とアドヒアランスの関係は検討されています。*5

ADHDの薬だとストラテラ以外は先発薬オンリー(2022年現在)なのでジェネリックで節約もできません。

そこで活用したいのが医療保険や自治体の医療費助成制度。主なものとして、

  • 自立支援医療(自治体によっては+αの支援)
  • 高額療養費(の世帯合算)
  • 県や市の独自助成(精神科以外含む)
があります。世帯合算することで高額療養費の基準からさらに自己負担額を圧縮していくことも可能。自治体の医療制度を活用すれば精神3級で医療費完全無料になるケースも!

ご自身で調べたり、医師の先生に相談しましょう。

まとめー積極的な治療参加をー

患者自身の健康関連行動は死亡率などに効いてきます。*6患者本人はもちろん、家族の力も借りながらきちんと治療を続けることが、メンタルヘルスにも効いてくると思います。

医療アドヒアランスをサポートする制度はきちんとあるので、そういうのも活用していきましょう。

*1:詳細は 精神障害者保健福祉手帳の障害等級の判定基準について を参照

*2:例えば障害者雇用において3級の人に比べて採用されにくくなることが懸念される

*3:ADHDの場合コンサータ

*4:36mgで算定。実際には3割負担で143円ですが、それでも高い!

*5:詳細は 池野・伊藤 服薬アドヒアランス 精神保健研究 60: 49-54, 2014 を参照

*6:詳細は 健康関連行動(adherence)が 長期の医療・介護費用や生命予後に与える影響の予測モデルを開発: 人工知能(AI)と医療ビッグデータを応用 を参照