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【体験記】データサイエンティスト転職の企業選びと面接対策

こんにちは。

以前データサイエンティスト転職の概要を解説しましたが、今回は企業選びや面接対策について解説します。

今回の転職のサマリはこちらからどうぞ!!

www.psycheng.com

DS職の志望理由

このブログでも書いていますが、私は民間企業で心理系の研究職をしていました。妻と同居するために転職せざるを得なくなった…というのが本当の転職理由。

普通なら現職に近い心理系の研究職や公務員心理職を探すのですが、私の希望条件とスペックはこんな感じ。

  • 居住地が東京ではない
  • 年収は概ね現状維持
  • フルフレックス希望
  • 学部卒
  • 公認心理師資格なし

正直絶望的です。この条件では心理学を直接活かせる仕事は無理!ただ研究経験を活かして年収維持したい、データ分析は好きという理由からデータサイエンティスト転職に踏み切りました。

データサイエンス職における転職軸は以下の通り。

  • 事業会社
  • リモートorフルフレックス
  • データ分析・取得両方を担当可
  • できれば対人データを扱える
  • 研究開発部門なら尚良し

事業会社であることはほぼMUST。クライアントワークではない分労働環境が読みやすいからです。コンサルや受託分析だと労働環境が読めないので回避。

データ分析と収集両方できることも重視していました。データ収集の経験はゴリゴリのエンジニアにはない私の強みなので、ここで価値を提供できればと思いました。

対人データを扱える&研究開発部門というのは、できるだけ現職と同じ環境を維持したいからです。ただ、対人データも研究開発も希少ポジション。あくまで理想条件として全く期待せず応募していました。

ちなみに既婚者であるにも関わらず、年収は妥協しました。妻の地元に戻るための寿転職とはいえ、年収減もOKで私の転職軸を尊重してくれた妻には本当に感謝しています。

実際に受けた企業たち

本格的に転職活動を始めてから1ヶ月弱の超短期決戦でしたが、結果的には理想条件まで全て達成&年収は多少増という奇跡的な結果を挙げることができました。ここでは受験した主な企業に触れていきます。

  • 医療機器メーカーのAIエンジニア
  • Sierのデータ基盤構築
  • 機械メーカー社内コンサル
  • Fintechのアナリスト
  • 機械メーカーのアナリスト
  • 機械メーカーの研究開発

チャンスがあればとりあえず受ける方針だったのでポジションはバラバラです。最終的には研究開発ポジションを選んだのですが、それは対人データを扱える可能性、将来的な年収見込みが決め手でした。

アドバイス

研究開発(データサイエンティストではない)やリサーチャーといった、データサイエンティストではないが分析経験はある方に、僭越ながらアドバイスを残しておきます。参考になれば幸いです。

選考は辞退するな

データサイエンティストと言っても、企業や部署によって求める役割が異なります。しかも選考の中で変わることもあります。(企業からの評価によって変わる)

複数内定を確保して年収交渉するためにも、書類選考通過した企業は受けきりましょう。

DS職特有の面接対策をする

どの職種でもそうですが、DS職の面接では以下をほぼ全ての企業で聞かれました。対策必須です。

  • 分析における工夫点
  • チームメンバーの構成とあなたの具体的役割
  • 使っているPythonライブラリ
  • 画像・ログなどの扱うデータ種類
  • 分析上の工夫
  • DS職としてのキャリアビジョン

特にDS職としてのキャリアビジョンは重要。面接対策的には「求人票を見てポストに当てはまるビジョンを答える」になります。例えばデータアナリスト系なら、分析スキル+営業含めたビジネス提案を通貫できる人材といった感じでしょうか。

ただし、選考で言うこととは別に本音は持っておきましょう。それが内定後意思決定の軸になるはずです。

DS職特有の逆質問をする

内定獲得から受諾までは基本1週間。オファー面談(やメールでの質問)を申し込んでもせいぜい+1週間しかありません。内定受諾に関わる情報のうち、業務に関すること*1は逆質問で集めましょう。この辺りはデータサイエンティスト職として重要です。

  • データ基盤の有無
  • チームメンバーの層
  • 出張&データ取得頻度
  • データ特性によるリモート可否

業務に関する内容であれば、基本は何でもOKです。自分なりに考えておきましょう。

望ましい実務経験を積む

Mustではありませんが、求人票や面接での評価を見る限り以下の実務経験は欲しいです。

  • AWS等のクラウド分析経験
  • 画像認識
  • 分析後のビジネス提案

特にクラウド経験は超重要。エンジニア色が強いところだと実質MUSTです。歓迎要件にもなかった企業でもおそらくクラウド経験の不足が理由で落ちた企業があります。

また、事業会社の場合は実際のビジネスに利用することが前提です。そのため結果を業務にどう活かしたかを伝えられると印象が良かったです。

転職エージェントの活用

企業側の本音を理解している転職エージェントは転職活動の支えになりました。3社からDS職で内定を取れたのも、エージェントがいたからこそです。具体的には以下3点が良かったですね。

  • 面接対策をしてくれる
  • 書類選考時は志望動機不要

ただし転職エージェントもビジネスです。「あなた(応募者)は内定できない」と思われると見捨てられます。転職エージェント目線で売りやすいスペックは自己責任で整えるべきです。

第一志望なら自分から言うべき

転職活動の軸は聞かれましたが、第一志望かは一度も聞かれませんでした。

とはいえ企業にも採用目標がありますので、入社意欲の高い人に内定を出したいもの。第一志望なら理由も添えて自分から言うべきです。結果的に内定できたので効果はあったのだと思います。

内定後でも提示年収を見て辞退できるので、第一志望群なら言ってOK。

注意

どうせ入社するだろ、と足元を見られて低い年収提示になるリスクはあります…

企業のニーズと不安を意識

新卒時は「私はこれをやりたい」をひたすら話して1次面接でほぼ全滅。今回は「企業のニーズ、不安を解決する」という考えで臨んだ結果、面接通過率は8割以上になりました。

この観点では質問への回答も大事ですが、逆質問も有効です。具体例をいくつか挙げておきます。

  • 本ポジションへの期待
  • 自分と似た境遇の人の企業へのマッチング
  • 採用までに獲得してほしいスキル

企業側の回答で自分とマッチするか判断できますし、企業側の回答に対してのコメントでもアピール可能です。

まとめ

以上が私のデータサイエンティストとしての転職体験談。実際の業務が上手くいくかは別として、内定結果だけ見れば総じて成功だと思います。

それは新卒時とは違い地に足のついた転職活動をして、企業と自分のマッチングを重視したからだと思います。本記事が何らかの参考になれば幸いです。

*1:年収や福利厚生を聞くとなぜか評価下がるらしいので…