【新卒】発達障害学生が一般枠/障害者枠を両立するための方法

こんにちは。

ひと昔前に比べて障害を持った人が大学に進学することも一般的になり、発達障害を持った人が大学に進学することも難しくなくなりました。

その一方で「出口」である就職についてはまだまだというのが実情。

というわけで今回はそもそも実態として発達障害者の就活はどうなっているのか?いつどのように動けばよいのか?を書いていきたいと思います。

 

私自身は最終的に一般枠で就職しましたが,12月ごろまでは障害者枠での就活も意識して就活をしていました。障害者枠か?一般枠か?を決めかねている人には参考になる点もあるはずです。

 

 

そもそも一般枠と障害者枠,自分にはどっちが合うんだろう?と悩んでいる方はこちらをどうぞ。私がクローズの一般枠を選んだ理由を解説しました。

関連記事【新卒】発達障害当事者がクローズ就活を選択した理由

発達障害者の就職形態とは

発達障害者の場合、障害が見えにくいこともあり「クローズ就労」の選択肢があるのが特徴。今回はそれ以外の選択肢も解説してみます。

 

一般枠(クローズ就労)

健常者同様に普通に就活をして企業からの内定を目指すパターンです。障害によって区別や差別を受けない代わりに採用後の配慮等もないのが通常です。大企業であれば転勤や海外出張も要求されるケースも。


 

一般枠(オープン就労)

大企業を中心にダイバーシティを確保する観点からこのパターンが増えてきました。応募段階では一般枠と同じ形で応募しますが、ESの最後などに「障害による配慮」を希望することで選考や採用後の配慮を受けるパターンです。

 

一般枠の一部なので仕事の内容は原則として健常者と同じということになっています。募集要項の段階では初任給はもちろん何年たったらいくら上がるかを示す給料表は健常者と共通であることが多かったです。

実際私が相談をしたいくつかの企業でも「待遇は原則として健常者と共通」としている企業が多かったように感じます。

 

あくまでも障害者として就職するため,障害者手帳は必須となります。

障害者枠

障害者の就職として一番メジャーな仕組みがこれ。応募の段階から一般枠とは別になっているパターンで、一般枠とは異なる募集要項が作られています。

その内容を見る限りでは仕事内容が限定されたり転勤がない一方で一般枠よりも初任給が低いケースがほとんど。 雇用形態が正社員ではなく契約社員になっているケースもありました。

 

一般的なオフィスに障害者向けの配慮ができる上司のもとに配属されるケースが多いです*1

一方で障害者を1つのオフィスに集めて集中的に雇用する特例子会社という制度を導入している企業も。少なくとも私の場合,エレベータや障害者向けトイレや物理的なサポートが不要だったので特例子会社は最初からナシとしていました。

先輩方の話を聞く限り,特例子会社は好き嫌いが分かれるようなので応募を考えている企業ごとに実態を確認した方がいいと思います。

 

ちなみに私自身は本格的な就活解禁を迎える3月より前の障害学生向けの就職イベントで、発達障害の採用実績はありますか?と聞くと発達障害を含む精神はとらない」と言われたことも。

 

何をすればよいのか 

新卒発達障害者の就活にもいろいろなパターンがあるというのはわかったと思いますが,それにしてもパターンが多すぎます。もちろん一般の就活と同様に自己分析や業界研究も必須ですし,そもそも自分にとって障害者枠と一般枠どちらがいいのかわからないという人が多いはずです。

私自身もそうだったので、自分の経験も踏まえながらこうすれば良かったのではという点について解説していきます。

 

なるべく早いうちに発達障害の診断を受ける

障害者枠での就職をするためには障害者手帳が必要です。しかしそのためには医師の診断書が必要になってきます。明らかに症状が出ていて、かつ確定診断を受けていないならば早めに診断を受けたほうが良いです。

 

この後のフローにも時間がかかることを考えると、できれば高校生のうちに、遅くとも大学1年生の段階で診断を受けることをおススメします。

 

ちなみに近年発達障害を診察できる医師が減っていることもあり、初診までに3か月待ちというケースも多々あります。大学3年生になって「やっぱり一般枠はムリ」となって手帳取得を狙っても既に手遅れなケースも。

 

障害者手帳を取得する

医師の診断が下りたら障害者手帳を申請します。知的な遅れを伴う場合は療育手帳*2を、伴わない場合は精神障害者保健福祉手帳を申請します。

 

申請から2~3か月ほどで審査結果がもらえます。手帳の取得が認められた場合、手帳をゲットすることができます*3

 

なお精神障害者保健福祉手帳は2年ごとに更新するというルールがあり、更新を希望する場合は毎回申請する必要があります。しかも症状によっては更新が認められないケースもあるようです。


なるべく早いうちの手帳取得をおススメしているのは、障碍者手帳が有効な2年間のうちに障害者枠での就労体験をできる限り積むことで自分の将来を判断するためです。

 

就労体験を積む

高校生や大学生になってから確定診断をもらう人、あるいは親の教育方針で「可能ならば健常者とできるだけ同じ生活を」という環境で育った人ならば、今までもそれなりにはやっていけていたはずです。もちろん自主性と計画性が重視される大学でついていけなくなった人もいますが…

ただし就職する際には乗り越えないといけない2つの課題があり、その壁は決して想像以上に高いものです*4。だったらこのタイミングで障害者としての人生設計を考えたいとなるケースは少なからずあると思います。

具体的に2つの課題というのは

  • 就活を乗り越えて採用されること
  • 採用された企業に定着すること

ということです。シンプルですが結構難しいのが実情。採用しても大丈夫だと思わせる能力とそれを裏切らない実力どっちも必要と言うのは普通の人でもなかなか難しいものです。

こういった現状のもと自分にはどのような就労形態*5が望ましいのかを考えるために就労体験は必須だと思います。

ここでいう就労体験というのは,行政が管理する就労移行支援や作業所だけではなくインターンやアルバイトなど様々な形で企業や役所などで働くことを指しています。別に障害者枠でない一般枠でもOKです。

  

就活が解禁される3月以降のイベントは原則として障碍者手帳が必須ですが,いわゆるインターンシップの段階では手帳ナシでも受け入れてくれるケースがあります*6

 

障害者向けの説明会に参加する

近年の就活前倒しの影響を受けてか(?)3年生の段階から企業が説明会をするケースが増えていますし,3月以降になれば障害者向けの就活イベントも高等裁判所があるような主要都市*7で行われています。

短期のインターンは行っていなかったけど新卒障害者を採用したい企業もいるので,一般枠での就活とは別に応募してみるとチャンスが広がります。


マイナビリクナビのイベントの障害者イベントには大企業たくさん出展していますが,それは「障害者枠なら大手も余裕」という意味では全くありません*8

まとめ

新卒の発達障害者の場合、障害者枠と一般枠両方の選択肢がありとても悩ましいもの。ただ,早い段階からの試行錯誤が将来的な心と経済的な安定につながるのだと就活を経て痛感しました。少しでも参考になれば幸いです。ご質問があればいつでもどうぞ。

*1:少なくとも健常者と障害者の共生という理念としてはそうなっています

*2:自治体によって手帳の名称は異なります。例えば東京都と横浜市は「愛の手帳」です。

*3:審査が行われるということは,逆にいうと手帳取得が認められないケースがあるということです

*4:私だって数か月後にはメンタルヘルスで休職しているかもしれない

*5:場合によっては作業になる可能性もあります

*6:大学を通したインターンはこの点柔軟でありおススメできる

*7:具体的には札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・高松・広島・福岡といったレベルの都市

*8:「納付金を免れるために1人採用が必要」というタイプの中小企業が説明会に参加するお金を払えないだけだと思います