こんにちは。
前回は「研究支援」のお仕事としてこんな仕事があるよ! というお話を書きました。
その一環で大学職員と研究所総合職の2つを,どんな仕事なのか?を含めて紹介しました。
さて今回は新卒での採用試験をどう突破するか?を解説します。*1
文章を読むのも大変だと思うので,図を作ってみました。
同じ研究支援でも大学職員と研究所総合職では採用までの道は全く違う!ということがわかっていただけると思います。
大学職員
国立大学と公立・私立大で採用システムが大きく異なります。
国立大では公務員試験のうち教養試験だけを行う「国立大学法人等職員採用試験」を受験するのがメジャーです。
一方公立・私立大学では原則として各大学がバラバラに採用を行います。また公務員型の試験を行うことは原則としてなく、グループワークや面接、ESを中心として選考が行われます。
国立大学
先に書いたように、原則として「国立大学法人等職員採用試験」の合格者から採用されるのがメインです。あとで説明する独自採用に対して「統一試験」などと言われます。
合格すれば無条件に採用されるわけではなく合格後に二次試験として「施設訪問」をする必要があります。あくまでも採用は各大学が行う仕組みになっています。
イメージとしては国家公務員における「官庁訪問」と同じです。
近年,公務員試験を受験しない層も受験してほしい!という考えからか,ESやwebテスト,グループワークや面接といった民間企業と同じフローで採用する大学(いわゆる「独自採用」)も増えています。
ちなみに私は東大の独自採用を受験しました。(ESは通過したもののそこで辞退しましたが)
先輩方で国立大学職員に内定した方を見ると,あまり学歴は見られていないように思います。
採用試験の時期
ほとんどの大学で独自試験が先に行われ独自試験だと4月中にES提出〆切,6月半ば内定となっています。
統一試験は独自採用の後に行われ,統一試験が7月上旬に,二次試験(施設訪問)が8月上旬に行われます。
統一試験は公務員試験と併願する人にとっては「最後のチャンス」にもなっており統一試験で合格しても実際に採用されるのは簡単ではないようです...
公立・私立大学
原則として各大学ごとに行われ,民間企業と同じようにESやwebテスト,面接を経て採用されます。 *2
(国立大学にも当てはまりますが)大学職員のESは手書き必須(募集要項に「手書きで作成すること」と指定されている)の大学が半分以上を占めます。*3しかもES以外に小論文などを課す大学も多いです。
私も複数の大学を受験しましたが,webで提出できる民間企業のESがいかにチョロいかを逆説的に痛感しました...
採用試験の時期
ESの提出〆切は大学にもよりますが,4月下旬からGW明けになっていました。
面接などの本選考は本当に6月から始まります。
民間企業だと,2日続けて面接!とかもあるのですが,大学は面接と面接の間の待ち時間が長い!複数の面接等を経て内定するのは9月上旬と遅いのが特徴です。
研究所総合職
原則として各企業/法人が全て独自に採用を行います。ほとんどの独法では公務員試験のような教養試験ではなく,ESや面接などの選考で採用されます。
私の場合,産総研とJST,豊田中央研究所を受験しました。
受験者の数は多くないものの,そもそもの採用人数が少ない(最も多い産総研や理研でも20人程度)うえ,受験者の半分近くが早慶以上になるなど,ハードルは想像以上に高かったです...。
ちなみに大学職員と異なり,ほとんどの企業/独法でESはweb提出可能です。ラク!
改めてまとめると,複雑だということがわかります。