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【新卒】発達障害の就活生がクローズ就労を選んだ理由

f:id:husbird:20201206202104p:plainこんにちは。

私は軽度の発達障害の傾向がある新卒としてクローズで就活をしました。現在は民間企業で研究開発の仕事をしています。


発達障害の新卒就活と言えば、障害オープンで就活をした人の情報がほとんど。そもそもオープンで行くかクローズ就労を目指すかで悩んでいた私の場合、情報が少なくとても不安でした。


最終的には一般枠のクローズ就労で働くことにしましたが、私がどんな理由でクローズ就労を選んだかを書いておくことで、今後の就活生の参考になればと思い記録を残しておきます。
 

POINT

ADHD/ASDの新卒学生が、クローズでの就労を選んだ理由を解説。どんな人にはクローズ就労がおススメかわかります。

オープン・クローズの制度上の違いについて

オープンとは障害を開示した上で就職すること、クローズは障害について開示せずに就職することを指しています。

 
メリット・デメリットについてはこちらのサイトをご覧ください。

  • 障害者求人に比べて業種や職種が豊富で求人の数が多い
  • 業務内容にもよるが、賃金が障害者雇用の場合より高い傾向がある

 

もちろんこの就労支援のサイトにも、障害者枠のメリット・デメリットは書いてあるのですが、あまり書かれていないけど働くうえで大事なこともあるんですよね。例えば昇格しやすさとか、高校や大学での勉強を活かせるかとか... 

クローズ就労を目指した理由

私には発達障害特有の特性のうち、ADHDの衝動性とASDの状況把握能力が低いという傾向があります。そのため、臨機応変な対応や短期間での行動が苦手です。

この2つの障害特性を考慮した時に、新卒から障害者枠を選ぶメリットを見いだせなかったからです。 

というわけでここからは、発達障害の人が障害者枠で働くと際のデメリットを紹介していきます。

 注意

障害者枠とクローズのどちらが向いているかは、個人の特性や周りの環境によります。

働きたい職種の求人が少なかった

私が探したなかでは新卒・障害者枠の大部分が事務の仕事が大部分を占めていました。

これらの仕事は肉体的な負担は少ないですが、かなりコミュニケーションを求められます。そして同時並行で複数の仕事を進めないといけないことが多いです。自分には向いていなそうだな...と思いました。

一方で、自分の大学での専攻を活かしやすいエンジニアの仕事であれば、比較的自分のペースで働けるのではないか....と感じました。

私は今民間企業の研究開発職として働いていますが、「●時間後に〆切」というタスクは比較的少なく、自分の体調に合わせて働くことができています。

「新卒カード」を活用しにくかった

日本の就活には、新卒であれば実績に関係なくいろいろな仕事に応募できるという新卒カードがあります。

しかし、障害者枠の場合その新卒カードの恩恵はあまり受けられません。というのも障害者枠の場合、年齢制限がかなり緩いからです。

実際に大学の職員などに話を聞いてみても「障害者枠の求人は年齢制限が緩い、30代もたくさんいる」とのことでした。

この状況をみて私は、「新卒では一般枠(クローズ)で働いて、ムリってわかってから中途で障害者枠で転職すればいいのでは?」と感じました。

 
とはいえ近年では新卒限定の障害者枠の求人も増えています。例えば2022年度の新卒採用を中止したANAですが、障害者枠での新卒採用は行うことを発表しています。
  

早めの準備で自分の適性を把握していた

私の場合は小学生の段階で診断を受けていました。そのため、大学入学直後から障害者枠/一般枠のどちらで働くかを決めるためにいろいろな経験を積みました。

具体的な内容はこの記事を読んでみてくださいね。

関連記事【新卒・発達障害】一般枠/障害者枠?選ぶためにやってよかったこと教えます


これらの経験を通じて、一般枠でも自分が働けそうな業界はどこなのか?自分の強みが生かせそうな分野は?ということはある程度理解することができました。

また、ここには書かなかったアルバイトでもやり通せたものもあり、自分の特性が弱みにならない企業を選べば一般枠でも働けるのでは?と考えるようになりました。

投薬が不要だった

発達障害特有の症状を抑えるためにコンサータやストラテラなどの薬があります。これらの薬をもらうためには月1位の頻度で病院に通う必要があります。

働く側になってわかりましたが、毎月1回確実に有休を取得するのは簡単なことではありません。そうすると、薬でごまかしていたのに薬が無くなったので支障が出てきた...ということになるかもしれません。

一方で私の場合は使わなくても生活できていた*1ので、投薬なしでも行けるのでは?と思っていました。*2

 
私の知っている方だと、投薬が必要か否か?は障害者枠・一般枠(クローズ就労)を分ける大きな決め手になっていたと思います。

精神疾患の有無を聞かれなかった

会社の目線からすると、「社員がうつ病になって休職した!」というのは絶対に避けたいリスクです。特にクローズ就労の場合はなおさら。

そのため企業としては「精神疾患やその予備軍である社員はなるべく採用したくない。なんとか面接で見抜きたい」という本音があります。

実際にネット調べてみたところ次のようなサイトがありました。

こういった形で「メンタル疾患の前歴がある社員を掴まされた!」というのは人事部がいつも頭を抱えている問題なのです。そのため、中途ではかなりのケースで聞かれるらしいです*3

にも拘わらず私が就活をしていた当時,1社からもメンタルヘルスに関する質問はされませんでした。またADHDやASDの人を見抜きやすそうな適性検査*4も課されませんでした。

理由はわかりませんが,「短期間で大量に採用する新卒採用において、メンタルヘルスを聞いている時間はない」のかもしれません。

いずれにせよ、発達障害やメンタルヘルスの問題を聞かれにくいのは新卒での就活の特権だと思います。

まとめ

発達障害を持つ学生にとっても、新卒就活が特別であるというのは健常者と同じです。
本人の特性によって障害者枠かクローズ就労(一般枠)かを考えるべきであって、とりあえず障害者枠で!とクローズ就労の可能性を考慮しないのはもったいないです。

では、発達障害の私が就活に向けて何をしたのか?という疑問についてはこちらの記事で答えています。就活の前にこういう準備しておくとなんとかなるんだな...と感じていただけるはずです。
また、やっぱり障害者枠と一般枠どっちがいいのか迷う...という人も多いはず。そういう方のために障害者枠と一般枠の就活を並行で進めるための方法を書いてみました。


ちなみに、私と逆に新卒発達障害者で障害者枠での就職を選択したワダカモコさんのブログはこちら!本記事作成の参考にしました。


質問箱の方を開放しておきますので,気になるところがあれば質問箱にでも入れてもらえると幸いです。

*1:子供のころ投薬していましたが,効果がない・むしろ副作用があった

*2:カウンセリングは使っています

*3:私の身の回りでも、健常者である方複数人が聞かれています

*4:例えば内田クレペリン検査や不適性検査スカウター